テレビアニメ版のところまでを収録した「小説 東のエデン」を読みました。中身は、テレビアニメ版とほぼ一緒。たまに、細かい描写・ストーリーが入っていて、なぜ物部が滝沢にミサイル攻撃の事を教えたのか、なぜミサイル攻撃なのか、など、テレビアニメ版だとすっ飛ばされていた部分が描かれていて、より物語を理解できた。
改めて読んでみて思ったのは、咲という理解者・理解しようとしてくれる人間の存在が、滝沢を大きく突き動かしているんだなぁってこと。たぶん、咲がいなくても滝沢は何かやったんだろうと思わせるけれど、咲という存在があること、また東のエデンサークルがあることで、より大きく動いている感じがする。
仮に、現実として同じ事がこの日本で起こってもおかしくないと思えてしまう、起こったとしても、まったく同じ反応を世間はするだろうな、というところまで描かれているこの物語は何度見てもおもしろい。この本の終章で描かれている「自殺を試みた国家」、トリガーになった「60発のミサイル」、それらが現実として、何に置き換えるとうまくいくのか考える価値はあると思う。今はもしかすると、「60発のミサイル」に変わるものは「沖縄」あたりに落ちているのではないか、と思えてしまった。いや、「外国人参政権」の方が近しい。うん、洒落にならないな。